プロジェクト概要
沖縄、佐賀の地域医療では「離島及びへき地診療所において1人または少人数で対応できる救急対応と総合診療の能力を身につけている医師」が求められますが、現状は、医師の確保、医師の育成が課題となっています。
これらの課題解決のため、本プロジェクトでは、臨床推論力や臨床スキル能力が向上することでER型救急及び小児から高齢者まで診療できる総合医の育成、地域偏差や診療科偏差の解消を目指しています。
島医者·山医者·里医者育成プロジェクト
(ER型救急·総合診療に対応できる医師育成)
地域医療教育における卒前卒後の一貫した連携を琉球大学と県立中部病院の間で発展させ、それらを佐賀大学へ波及させる。
ハワイ大学のPBL教育を日本に適合させたプログラムを開発してきた佐賀大学とチュートリアルおよびVR教育コンテンツを共同開発する。
両県の地域医療機関における臨床実習をコーディネーターの配置とICTの導入により充実化する。
地域医療に特化したプログラムを新規導入する。
地域医療プログラムの対象地域は沖縄の離島(島)·北部山原(山)、佐賀の山間(山)·平野(里)で実施する。
地域医療マインドを醸成させるための高大連携として、教員および地域枠学生が離島·へき地に出張して、現地の高校生に出前授業やワークショップ等(琉大医学塾)を行う。
地域医療プログラムに所属する学生による琉球·佐賀大学の合同ワークショップを実施する。
- 従来の全員同じカリキュラムから、地域枠学生[地域枠(14名)及び離島·北部枠(3名)を含む]と地域医療 に興味のある学生のための「地域医療プログラム」、すべての進路に対応する「標準プログラム」、医学研究 者を目指す「研究医プログラム」の3つの独立したプログラムからなるカリキュラムに移行する。
- 地域医療プログラムでは、求められる医師像を設定してバックキャスティング設計を採用し、沖縄の離島(島)・北部山原(山)、佐賀の山間(山)・平野(里)でチュートリアルやシミュレーションを実施して臨床実習前教育を低学年で行う。アクティブラーニングであるハワイ型PBLをベースにし、PBL、TBL、CBLのコンテンツを両校で作成し、感染流行時にはオンラインで実施する。琉球大学、佐賀大学、ハワイ大学との連携を活かしながら、これらの取り組みを発展させる。
- 高学年では、コーディネーターを配置し、臨床実習のさらなる充実を行う。地域医療プログラム学生には長期滞在型クラークシップを必修とし、地域で求められる臨床能力を身につける。総合診療専門医を目指す学生には、県立中部病院の連続性のあるクラークシップを実施する。2027年度に開設される公立北部医療センターに琉球大学地域医療教育センターを設置して、総合診療と救急の臨床実習の場を増やす。
- 両大学が協力しつつ、パンデミック下でも実施できる遠隔学習システム(オンデマンド講義や離島やへき地での臨床実習のサポート体制)の構築、仮想現実
(virtual reality:VR)や拡張現実(augmented reality:AR) 等のコンテンツ教材等の開発等を両大学の工学部や地域のIT 関連企業と共同で推進する。
- 両大学が協力しつつ、パンデミック下でも実施できる遠隔学習システム(オンデマンド講義や離島やへき地での臨床実習のサポート体制)の構築、仮想現実
- 地域医療マインドを醸成させるための高大連携として、教員および地域枠学生がへき地(本島北部)あるい は離島(石垣、宮古、久米島等)に出張して、現地の高校生に出前授業やワークショップ等(琉大医学塾)を行 い、入学前から地域医療を担う人材育成を図る。
- 様々な地域医療現場を学生に理解させるために、地域医療プログラムに所属する学生による琉球·佐賀大 学の合同ワークショップを行う。