新カリキュラム
琉球大学医学部地域医療プログラムは、卒業後に離島やへき地で活躍できる能力・資質を卒前から育成するために、以下のようなカリキュラム上の工夫を行います
低学年
地域医療コース独自の授業があります
プライマリケア演習Ⅰ | |
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対象 | 医学部医学科1年生 地域医療コース |
授業計画 | 合計8回 通年:24時間 |
講義/実習 | 講義/演習(必修) |
受入目標人数 | 25名 |
アクティブラーニング | 学生が議論する、学生が自身の考えを発表する、フィールドワークなど学生が体験的に学ぶ、学生が文献や資料を調べる。 |
目標 | プライマリケアとは、地域の健康上の問題や疾病に対して、総合的、継続的、全人的に対応する保健·医療·福祉サービスのことを意味します。 小グループでのアクティブラーニングを通して、地域医療に携わるにあたり必要とされる態度や医療技術を身につけることが目標です。 |
URGCC 学習教育目標 | 自律性、社会性、地域·国際性、コミュニケーション·スキル、問題解決力、専門性 |
達成目標 | ·グループワーク、チームで学ぶ形式に慣れる。 ·事前学習、事後学習、レポート作成の仕方を学ぶ·答えを与えられるのではなく、答えを探す学び、答えのない学びを行う態度を習得する ·プライマリ·ケア診療で必要とされる技術·態度について説明できる ·症状の背景にある生理的な異常を説明することができる(基礎医学と臨床医学の接続) ·主要症候へのアプローチから多層的な学習態を通じて医のサイエンスとアート両面に関心を持つ |
1年次はプライマリケア演習I(10月末から合計8回)
2年次はプライマリケア演習II(9月末から合計8回)
3年次はプライマリケア演習III(11月末から合計3か月)
沖縄の離島ならではの医療の実際、やりがいや困難も含めて学び感じ取る内容となっています。1年生から患者さんから問診や診察実技を学習し、多職種連携を通じて地域の中の患者さんをみる多角的視野、想像力を膨らませる力を養います。また、基礎医学が臨床とどのようにつながるか、理解できるような内容を目指します
少人数であることを活かし、できるだけ自分で考え、手や体を動かす、グループ作業するなど演習形式によりアクティブラーニングを目指します
高学年
大学での先進・専門医療を実習するのに加えて、地域医療の様々な臨床現場を経験するために、沖縄県立中部病院や離島・北部の病院や診療所で実習を行います
カリキュラム作成にあたっては、琉球大学「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」の連携校である佐賀大学のチュートリアル教育のコンテンツや、ハワイ大学医学教育部・シミュレーションセンターのアドバイスを受けて作成します。
離島やへき地では、問診や身体診察から緊急を判断し、鑑別診断をあげる力が求められます。これはどの診療科に進んでも必要な基礎的な臨床能力です。また、リソースの少ない地域医療では、看護師・薬剤師・リハビリテーションスタッフなどのコメディカルだけでなく保健師、介護福祉士、ソーシャルワーカー、消防団や学校、行政とチームを作って個々人の患者だけでなく地域を守る役割が求められます。様々な職種の強みを生かして統合的にアプローチする方法を学びます。
離島・へき地で求められるスキル
守備範囲の広さ(総合診療能力)
緊急性の判断(救急)
どの科でも必要な総合力
問診・身体所見から緊急性や診断のあたりをつける
少ない人数でもやりくりする(守備範囲+チームプレー)
協働する
現地のコメディカル、事務員、保健師、消防団、学校、行政など